格安SIMでのテザリングと必要な通信速度

最終更新日 / 作成日 2015年6月27日 / 作成者 格安SIMとスマホ比較

デザリングではなくて、テザリングです。(念のため)

テザリングとは、テザリングをしている端末(ネットに接続中)を経由することにより別の端末でもネットができるようにする仕組みです。

例えば、ネットにつながっているスマホをテザリングすると、そのスマホを経由してタブレットやノートパソコンでインターネットをすることができます。

外でWiFi専用のタブレットやノートパソコンを使う場合、スマホをテザリングすればタブレットやノートパソコンでインターネットができるのでとても便利な機能です。タブレットやノートパソコンを持ってなければほとんどいらない機能です。

格安SIM(格安スマホ)でもテザリングはできる?

できます。

格安SIMや格安スマホの場合、特に申込みなどをする必要なく、格安SIMカードをスマホに入れてテザリングの設定をすれば、そのままテザリングができるようになっています。

テザリングの料金も無料です。もちろん通常のデータ量は消費しますが、テザリング使用料として月額料金が500円アップとかはありません。

大手キャリアも、テザリングは基本的に無料ですが、申込みが必要だったり(auとソフトバンク)、申込み後2年後に月額使用料として500円徴収するところ(ソフトバンク)があったりします。

格安SIMはテザリングの申込みも不要でテザリングの月額使用料も無料です。

テザリングをするのに必要な通信速度

テザリングをすると、スマホを経由するためテザリング先の通信速度が落ちます。

例えばテザリング元のスマホだと通信速度がそこそこ速くても、テザリング先のタブレットやノートパソコンでは低下した通信速度になります。

大手キャリアの場合は通信速度が十分速いので、テザリング先の通信速度も十分速いので関係ありません。格安SIMの場合は通信速度が大手キャリアよりも遅いので、テザリング先の通信速度が支障をきたすくらい遅くなる場合があります。

ここで、どのくらいの通信速度が出ていれば、テザリング先でも十分な通信速度を得られるか検証してみました。

テザリング元
Zenfone 5で通信速度を計測する。

テザリング先
Zenfone 5をテザリングして、テザリング先のタブレット(MeMO Pad 8 AST21)で通信速度を計測する。

通信速度が20Mbps超の場合のテザリング時の速度低下

Down ダウンロード速度 (Mbps)、Ping (ms)

テザリング時刻DownPing
21:5026.6681
21:5127.5438

IIJmio 休日に計測

通信速度が速いとテザリングをしても速度低下はほとんど見られません。通信速度が速いと使うデータ量が大きくなるので、計測は1回ずつにしました。速度低下をしたとしても体感ではわかりません。

通信速度が5Mbps程度の場合のテザリング時の速度低下

テザリング時刻DownPing
22:313.9968
22:334.26158
22:344.7370
22:355.35150
22:378.9272
22:324.6174
22:332.8682
22:352.7779
22:373.7376
22:385.2274

IIJmio 平日に計測

テザリング元 平均5.45Mbps
テザリング先 平均3.84Mbps

5.45Mbpsがテザリング先では3.84Mbpsに低下しました。だいたい30%ほどの速度の低下になります。ただし、30%速度が低下したとしても3.84Mbps出ているので、ノートパソコンやタブレットでも快適にインターネットをすることができるといえます。

通信速度が1~2Mbpsの場合のテザリング時の速度低下

テザリング時刻DownPing
18:111.5489
18:122.00194
18:131.8474
18:141.62182
18:151.5491
18:111.6092
18:121.4396
18:131.5690
18:151.3795
18:161.3690

DMM mobile 平日に計測

テザリング元 平均1.70Mbps
テザリング先 平均1.46Mbps

1.70Mbpsがテザリング先では1.46Mbpsに低下しました。だいたい16%ほどの速度の低下になります。スマホやタブレットなら問題ない速度ですが、ノートパソコンだと若干遅さを感じる場面が出てくるかもしれません。少しだけ我慢すれば大丈夫なので、OKということにします。

通信速度が1Mbps以下の場合のテザリング時の速度低下

テザリング時刻DownPing
14:300.54136
14:311.31146
14:320.79152
14:340.77155
14:351.22150
14:370.60138
14:381.14155
14:310.4162
14:320.6371
14:330.7680
14:350.5274
14:360.6872
14:380.5775
14:390.5971

ぷららモバイルLTE 休日に計測

テザリング元 平均0.91Mbps
テザリング先 平均0.59Mbps

0.91Mbpsがテザリング先では0.59Mbpsに低下しました。だいたい54%ほどの速度の低下になります。ノートパソコンでこの速度低下は致命的です。タブレットでも遅さを感じます。

1Mbps以下の場合のテザリング時の速度低下はかなり大きいものになりました。そもそもノートパソコンを普通に使おうとする場合は最低でも1Mbpsは必要なのに、元の通信速度が1Mbps以下の場合はテザリング時に速度が大きく低下し、ノートパソコンでは使い物にならなくなります。

タブレットなら多少我慢できるかもしれませんが、ノートパソコンを使う場合は、スマホ側で最低でも1.3~1.5Mbps程度の通信速度が必要になります。ちなみに快適にノートパソコンを使いたい場合は、スマホ側で2Mbpsはほしいです。

テザリングしてノートパソコンで使う場合は、速度がかなり低下する

格安スマホ(ZenFone 5)をテザリングして別のスマホやタブレットで使う場合、通信速度はそんなには低下しません。問題はテザリングしてノートパソコンで使う場合です。この場合、平均的な速度の格安SIMだと使いものにならないくらい速度が低下します。

ZenFone 5をテザリングしてMacbook AirでBNRスピードテストを使ってノートパソコンでの通信速度を計測した結果

普通レベルの速度が出る楽天モバイルの場合

ノートパソコン側で出る通信速度
—— BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ——
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver5.6001
測定日時: 2015/10/01 18:13:58
回線/ISP/地域:
————————————————–
1.NTTPC(WebARENA)1: 355.36Kbps (44.09KB/sec)
2.NTTPC(WebARENA)2: 208.08Kbps (25.92KB/sec)
推定転送速度: 355.36Kbps (44.09KB/sec)

—— BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ——
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver5.6001
測定日時: 2015/10/01 18:14:36
回線/ISP/地域:
————————————————–
1.NTTPC(WebARENA)1: 368.99Kbps (45.69KB/sec)
2.NTTPC(WebARENA)2: 161.3Kbps (19.99KB/sec)
推定転送速度: 368.99Kbps (45.69KB/sec)

スマホ側で出る通信速度
ダウンロード速度 1.22Mbps 時刻 18:13
ダウンロード速度 1.45Mbps 時刻 18:14

楽天モバイルはスマホだと1Mbpsちょっとは出ていたのですが、テザリングをしてノートパソコンで通信速度を計測したところ350kbps程度しか出ていませんでした。

ノートパソコンで普通にネットをするには1Mbpsくらい必要です。どんなに譲歩しても0.7Mbpsくらいは必須になります。それが350kbpsになると、もはや使いたくないレベルになってしまいます。

速めの速度が出るIIJmioの場合

ノートパソコン側で出る通信速度
—— BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ——
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver5.6001
測定日時: 2015/10/01 18:25:29
回線/ISP/地域:
————————————————–
1.NTTPC(WebARENA)1: 1.09Mbps (134.78KB/sec)
2.NTTPC(WebARENA)2: 1.07Mbps (133.24KB/sec)
推定転送速度: 1.09Mbps (134.78KB/sec)

—— BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ——
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver5.6001
測定日時: 2015/10/01 18:26:06
回線/ISP/地域:
————————————————–
1.NTTPC(WebARENA)1: 494.08Kbps (61.7KB/sec)
2.NTTPC(WebARENA)2: 963.28Kbps (119.7KB/sec)
推定転送速度: 963.28Kbps (119.7KB/sec)

スマホ側で出る通信速度
ダウンロード速度 1.69Mbps 時刻 18:28
ダウンロード速度 1.69Mbps 時刻 18:29

スマホ側の通信速度はIIJmioのほうが楽天モバイルより少し速い程度ですが、ノートパソコン側の速度はIIJmioだと1Mbps出ていました。

単純にスマホで計測した速度がノートパソコンでも反映するというわけではなく、テザリングの場合は回線品質(通信速度の安定性)も影響してくるので、回線品質の良いIIJmioのほうが楽天モバイルよりも速度がだいぶ良くなっています。

IIJmio(+DMM mobile)ならテザリングをしてノートパソコンを使う場合でもある程度普通に使うことができます。

超速い速度が出るUQ mobileの場合

ノートパソコン側で出る通信速度
—— BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ——
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver5.6001
測定日時: 2015/10/01 18:17:24
回線/ISP/地域:
————————————————–
1.NTTPC(WebARENA)1: 7.08Mbps (886.1KB/sec)
2.NTTPC(WebARENA)2: 5.26Mbps (657.73KB/sec)
推定転送速度: 7.08Mbps (886.1KB/sec)

—— BNRスピードテスト (ダウンロード速度) ——
測定サイト: http://www.musen-lan.com/speed/ Ver5.6001
測定日時: 2015/10/01 18:18:16
回線/ISP/地域:
————————————————–
1.NTTPC(WebARENA)1: 7.11Mbps (888.39KB/sec)
2.NTTPC(WebARENA)2: 6.20Mbps (774.7KB/sec)
推定転送速度: 7.11Mbps (888.39KB/sec)

スマホ側で出る通信速度
ダウンロード速度 7.52Mbps 時刻 18:18
ダウンロード速度 8.86Mbps 時刻 18:19

2Mbps出ていればノートパソコンでも快適にネットを使うことができるのですが、UQ mobileならテザリングをしても7Mbpsくらい出ていました。通信速度が超速いとテザリングによる速度低下も誤差程度です。

テザリング向きの格安SIM、テザリング向きではない格安SIM

格安SIMはテザリングができますが、テザリング向きの格安SIMとテザリング向きではない格安SIMというのがあります。つまりは、通信速度が速い格安SIMと遅い格安SIMです。

テザリング向きの格安SIM = 通信速度が速い

UQ mobileが圧倒的に通信速度が速いので、少しテザリングをしたいという場合にはUQ mobileが一番おすすめです。

UQ mobileの評価と他の格安SIMとの比較とネットの評判の詳細

テザリングをするならUQ mobileが圧倒的に良いのですが、UQ mobileは月に使えるデータ量が3GBしかありません。

たくさんテザリングをするような場合は、3GB超のデータプランがあって通信速度が速めのIIJmioとDMM mobileがおすすめになります。

IIJmioの評価と他の格安SIMとの比較とネットの評判の詳細
DMM mobileの評価と他の格安SIMとの比較とネットの評判の詳細

UQ mobileよりも快適度が落ちますが、他の格安SIMと比べるとだいぶまともな速度がテザリングでもでます。ただし、平日の昼の時間帯では通信速度がかなり落ちるので、テザリングを使ってノートパソコンを使うのは無謀になります。UQ mobileなら平日の昼の時間帯でも快適にテザリングができます。

テザリングでノートパソコンを使うのではなく、テザリングで別のスマホやタブレットを使おうと思っている場合は、そこまで速度にこだわる必要はありません。

スマホ側で1.5Mbpsくらいでていれば、テザリング先のスマホやタブレットでも1Mbpsくらいでます。ノートパソコンを使う場合に速度低下が激しくなります。

テザリング向きではない格安SIM = 通信速度が遅い

ぷららモバイルLTE(定額無制限プラン)だけは、全般的に速度が遅く、特に夜の時間帯は長時間にわたって0.5Mbps程度しか出ません。

スマホで動画を長時間見たい場合はぷららモバイルLTEの定額無制限プランはおすすめですが、テザリングにはまったくおすすめではありません。

検証はしていませんがテザリング元が0.5Mbps程度しかでない場合、テザリング先は0.2Mbpsくらいしかでない気がします。ぷららモバイルLTEでテザリングをすると激しくイラつくことになると思います。

通信速度が遅い格安SIMでテザリングを使うのは完全に無謀ですが、楽天モバイル、OCNモバイルONE等の普通レベルの通信速度の格安SIMもテザリングでノートパソコンを使おうと思っている場合は避けたほうが良いです。

ゲームアプリなんかは通信速度はほとんど必要ないので、アップデートがないなら遅い格安SIMのテザリングでも普通に遊ぶことができます。

テザリングでノートパソコンを使おうと思っている場合は、格安SIMの選択には注意が必要です。

おまけ:テザリング先のPingの値はテザリング元のPingの値を足す?

Pingというのは応答時間のことを指しますが、テザリング先のほうが応答時間が速くなっていました。経由地よりも経由先のほうがPingが速いのはおかしいので、おそらく経由先(テザリング先)は経由地(テザリング元)までの応答時間しか計っているものと思われます。

つまり、テザリング元のPingが150msで、テザリング先のPingが80msの場合、実際のテザリング先のPingは150ms+80msで230msになっていると思われます。

UQ mobileはPingの値も低いのでテザリングをした場合でも反応が良く、テザリングをした場合でも快適に使うことができます。IIJmioやDMM mobileは通信速度は速めですが、Pingの値が若干高いので反応が少し遅れる感じがすると思います。

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