ぷららモバイルLTEの敗因&他の格安SIMとの比較と評判

データを無制限で使える格安SIMとして、その界隈で有名だったぷららモバイルLTEは死にました。

2017年11月30日にサービスを終了しました。希望する場合はOCNモバイルONEへの移行になりました。

ぷららモバイルLTEは月2980円(税抜2760円)で最大3Mbpsの高速データ通信ができるという謳い文句で、サービス開始当初は話題を生みました。

ぷららモバイルLTEの評価

しかし極端にデータを使う人が集まり、通信品質の劣化を呼び、半年後には実際に出る通信速度は3Mbpsを大きく下回り、通信も不安定になりました。

普通のユーザは逃げ、負担にしかならない極大のデータ食い虫の溜まり場になり、そんな状況が1年半続いてサービス終了の流れとなりました。

今更、ぷららモバイルLTEの評価をしたところで意味はないのですが、格安SIMの無制限プラン(カウントフリー)を考える上で、反面教師として残しておきます。

データ無制限の格安SIMおすすめランキング(スマホの格安プラン)

ぷららモバイルLTEのメリットだったもの

  • 無制限で高速データ通信が使えるプランがあった
  • 動画を見るのに特化した格安SIM
  • 使いすぎでも通信速度の制限がない

ぷららモバイルLTEの注意点

  • 知名度がそこそこあるMVNOの中で初のサービス終了
  • 実際に出る通信速度が遅い
  • Youtube等の動画をあまり見ない人にとっては無用の代物
  • Webサイトを見る場合はワンテンポ遅れる場合がある
  • SIMカードのサイズの変更ができない

ぷららモバイルLTEの料金プランの詳細

料金プランデータSIM通話SIMデータ容量
定額ライトプラン月990円月1760円110MB/日
定額(7GB)プラン月2074円月2844円7GB
定額無制限プラン月2980円月3806円無制限

・データSIMのSMS機能:月165円

通信制限(規制情報)
ライトプランは高速データ通信量を使い切った場合は通信速度は200kbpsに制限。定額無制限の通信速度は最大3Mbps

ぷららモバイルLTEの終了の原因、無制限プランとカウントフリーの問題

ぷららモバイルLTEは、2013年11月1日からMVNOサービスを提供し始めましたが、2017年11月30日にサービスを終了しました。

ぷららモバイルLTEがサービスを終了した原因は、ほぼ間違いなく2014年9月から開始した定額無制限プランの存在です。

定額無制限プランは、月2980円で最大3Mbpsの高速データ通信を無制限で使えるプランです。他のMVNOにも無制限プランがありますが、実際には無制限ではなく、使えるデータ量に制限があります。

ぷららモバイルLTEの定額無制限プランには、その制限がなく本当に無制限でデータを使うことができました。

下記からは単なる予想です。

——- 予想 ——-
本当に無制限で使える無制限プラン、そこで発生したのは極度にデータを使うユーザ割合の増加です。

ぷららが期待していたことは、いろんなユーザの集まりだったと思います。データをそんなに使わない人、普通程度に使う人、少し多く使う人、そんな雑多なユーザ構成になると見込んでいたものと思われます。平均的にみたら、採算に合うだろうと・・・。

蓋を開けたら、極度にデータを使う人が予想外の多さ。回線増強で対応するも、3Mbpsを維持するには採算に見合わない。次第に低下していく通信速度。

普通の人はバラバラと逃げていき、データを極端に使うユーザだけがしがみついて、極端なユーザの割合が更に高まり、採算悪化。

採算が悪化したため、回線の増強不足、そして速度低下、普通のユーザの離脱、高まるデータ極大消費ユーザの割合、負の連鎖の完成です。
——————————

格安SIMの管理人も、ぷららモバイルLTEの無制限プランに加入していた時期がありましたが、あまりの通信品質の悪さに、半年くらいして解約しました。

動画を超たくさん流して極端にデータを使う一部の人だけが、ぷららモバイルLTEに居残りました。格安SIMの原則は、薄利多売です。多売ができなくなったため、ぷららモバイルLTEは死にました。

事業再編の一環という面も

ぷららモバイルLTEはNTTグループに属しています。

ぷららモバイルLTEを存続させていても意味がないので、同じNTTグループのOCNモバイルONEに一本化するために、ぷららモバイルLTEを廃止したのかもしれません。

MVNOの淘汰の始まり?

ぷららモバイルLTEがサービス停止が発表されて、ネットではMVNOの淘汰の始まりとか、だから格安SIMは不安だとか適当なことを言っていた人たちがいましたが、ぷららモバイルLTEはそもそも2015年後半に死んでます。

2016年以降は、ぷららモバイルLTEはキャンペーンもしないし、殻に閉じこもって、ひっそりとサービスを継続していました。ようやく息を引き取ったのが実際です。

MVNOの数は700ほどあります。そのうち実態があるのは30くらいです。知名度皆無のMVNOが大半を占めています。そんなMVNOは、今後は自然消滅していくと思います。

格安SIMの無制限プランは危険がいっぱい

無制限プランを提供しているMVNOは基本的に通信品質はかなり悪く、新規受付終了したのがほとんどです。

U-moblie
LTE使い放題がありましたが、使えるデータ量は時期によって大幅に異なり、実際に出る通信速度は普通か少し遅めでした。IIJ系のPremium LTE使い放題というプランがありましたが新規受付終了。2020年2月に全てのプランが新規受付を終了しました。

DTI SIM
ネット使い放題というプランがあります。1日1GBほど使えますが、実際に出る通信速度はかなり遅いそうです。ユーザをあまり獲得できていないっぽいので、今後が不安です。実質開店休業のような状態になっています。

ワイヤレスゲート
月額最安値で無制限プランがありましたが、通信速度の評判はかなり悪く、いつの間にか新規受付を終了していました。そのほかにも、いくつかのプランの受付を終了して、死亡寸前のMVNOです。

nuroモバイル
1日5時間無制限プランや、夜中だけ無制限に使えるプランがありましたが、通信速度がかなり遅く、サービス開始1年程度で無制限プランの新規受付を終了しました。

日本通信
元祖無制限プラン。無制限といいつつ、いろいろな制限を入れていたため批判を一身に浴びました。シェアトップからずるずる落ちていき、個人向けのMVNOをU-mobileに売却して、少しして再び個人向けプランを再開したりとよくわからないことをしています。無制限プランはやめて、低容量プランに切り替えています。

TONEモバイル
インターネット使い放題といいつつ、速度が不安定で遅く、ほとんど誰も申し込みません。

スマモバ
いくつかの無制限プランがありますが、評判は最悪クラス。解約不備などの苦情の多さに、総務省から行政指導を受けました。

格安SIMの無制限プランがひどい状況になる原因

格安SIMの無制限プランがここまで酷い状況になっているのは、データを使えば使うほど、MVNO会社の回線負担が増えていくからです。

回線増強しきれず速度が低下、一般ユーザが離れて売上低下、極度にデータを使うユーザだけが残ります。

無制限プランなのに使えるデータをかなり制限すると評判が悪くなり、そのMVNOもろとも悪評に汚染されます。格安SIMの無制限プランは呪われてます。

カウントフリー(ゼロレーティング)にも危険が潜む

カウントフリーは特定のアプリをデータを消費なしで利用できるオプションです。格安SIMの中にはカウントフリーでTwitterなどの特定のアプリをデータ消費なしで使えるものがあります。

カウントフリーをしている格安SIMと主な対象アプリは下記になります。

LINEモバイル
LINE、Twitter、Facebook、インスタグラム

BIGLOBEモバイル
YouTube、AbemaTV、U-Next

DTI SIMのYouTube見放題とTwitter使い放題は新規受付終了

LinksMate
AbemaTV、Twitter、Facebook、いくつかのゲームアプリ

ユーザにとっては対象アプリをデータ消費なしで無制限に使えますが、MVNOは回線コストを支払っています。このため無制限プランと同じように、負の連鎖に陥る可能性があります。

LINEモバイルは大赤字のち新規受付終了、DTI SIMのカウントフリープランは新規受付を終了、BIGLOBEモバイルも実質開店休業状態です。

LinksMateはユーザ数がそんなに多くなく、親会社がお金持ちなので気にしない感じです。

楽天モバイルの無制限の違い

楽天モバイルとぷららモバイルLTEの違いは、楽天は自社で基地局を整備しているのに対して、ぷららは全て借り物で無制限プランを提供している点です。

全て借り物の場合は、無制限プランでデータを使えば使うほど、事業者に負担がのしかかってきます。それでぷららは死にました。

楽天モバイルは、自社でネットワークを構築してサービスを提供しているので、無制限でデータをたくさん使われても、コストはそんな増えません。

楽天モバイルのデメリットとメリット

楽天モバイルのデメリットとメリット&料金プランの総まとめ

2016年時のぷららモバイルLTEの評判

2014年9月にぷららモバイルLTEの無制限プランが発表されたとき、ネットでかなりの評判になりました。それから9ヵ月後、ぷららモバイルLTEは一部の人が使う格安SIMに落ち着きました。

出だしは評判を集めましたが、今ではぷららモバイルLTEはあまり話題に上がりません。原因は通信速度が遅くなったためです。

サービス開始当初は2Mbps程度出ていたらしいですが、最近では平日で1Mbps(18時から22時の間は0.5Mbps)、休日は1Mbpsに低下しています。

家のインターネットと置き換えようとする人がいますが、ぷららモバイルLTEの定額プランは遅すぎます。

Windowsの更新プログラム(例100MB)をアップデートするのに、通信速度が1Mbpsだと13分くらいかかります。ちょっとしたアプリケーション(例1GB)をダウンロードするのに2時間です。

ぷららモバイルLTEの唯一の利用用途はYoutube等の動画を見ることでしたが、速度低下によりかなりの時間帯で普通画質でも再生途中でちょこちょこ止まるようになっています。

おすすめの格安SIM

  • 楽天モバイル
    • 月1078円〜3278円の段階制。データ無制限でも月3278円。電話が24時間無料でかけ放題。速度は速いですが、場所によって電波が弱くなることもあります
  • ワイモバイル
    • ソフトバンク回線の格安SIM。速度が超速く快適に使えます。2回線目以降は4GB1078円。余ったデータの繰越可、ヤフーショッピングと組み合わせるとネットの買い物が最安値でコスパが最高
  • IIJmio
    • ドコモ回線の格安SIM。他社からの乗り換えなら格安スマホが大幅割引。速度も比較的速く、余ったデータの繰越可、2GB850円、5GB990円など格安料金
この記事の最終更新日 2022年11月17日 / 作成日 2015年5月2日
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