格安SIMを40枚くらい契約している格安SIMの管理人が、格安SIMをできるだけ簡単に詳しく説明します。
※ 普通の人は格安SIM1枚で十分です(多くても2枚)
格安SIM(かくやすしむ)について説明する前に、まず最初にSIMカードについて説明します。
少しまわりくどいですが、順々にわかりやすく説明していくので、最後まで読むと格安SIMの正体がすっきりわかります。
全体の流れ:SIMカードの説明 → SIMカードとeSIMの違い → 格安SIMの説明 → 格安SIMの種類 → 格安SIMはなぜ安いのか?
SIMカード(シムカード)って何?
SIMカードの正体は「小さいICチップ」
SIMカードは、スマートフォンの中に入っている小さいチップのことを言います。(Amazonなどでスマホ本体だけ購入した場合は、そのスマホの中にはSIMカードは入っていません)
この1円玉より小さいICチップがSIMカードです。SIMカードは英語で「Subscriber Identity Module Card」です。
ドコモ、au、ソフトバンクを契約している場合でも、このSIMカードがスマホの中に入っています。
白いやつがSIMカードです。
SIM取り出しピンやクリップを使って、スマホの側面の小さな穴にピンを差し込めばSIMカードを取り出せます。機種によっては、爪で引っ張り出せるタイプもあります。
SIMカードには契約者情報が保存されていて、その情報をもとに電話やネットができます。
重要な個人情報は保存されていませんが、自分で設定すればSIMカードに電話帳を保存することもできます。
SIMカードとUSIM(UIM)カードの違い
USIMカードは英語でUniversal Subscriber Identity Module Card (汎用加入者識別モジュール)です。
SIMカードとUSIM(UIM)カードは基本的に同じです。SIMカードよりも情報を多く保存できるのがUSIM(UIM)カードです。
現在使われているのはUSIM(UIM)カードですが、呼びにくいのでみんなSIMカードと呼び続けています。
SIMカードのサイズと呼び方、ドコモとauは呼び方が違う
SIMカードは大きさによって3つの種類、それと全部のサイズをカバーするマルチSIMがあります。
- 標準SIM:一番大きなサイズ
- マイクロ(micro)SIM:中くらいの大きさ
- ナノ(nano)SIM;一番小さいサイズ
- マルチSIM:標準SIM/マイクロSIM/ナノSIM
マルチSIMは、1枚のSIMカードで標準SIM、マイクロSIM、ナノSIMに簡単に手で切り抜けるタイプのSIMカードです。
前述した写真の1円玉の横にあるSIMカードのサイズはナノSIMです。iPhoneはナノSIM、Androidスマホのほとんど全てがナノSIMです。
2015年以前に発売された古いスマホだとマイクロSIMを使っている場合があります。標準SIMは極一部のWiFiルーターに使われるくらいです。
ドコモのSIMカードのサイズの呼び方
ドコモのスマホの製品ページでは、SIMカードのサイズがUIM表記になっている場合があります。
- ドコモのUIM:標準SIM
- ドコモのminiUIM:マイクロSIM
- ドコモのnanoUIM:ナノSIM
- ドコモのUIM / miniUIM / nanoUIM:マルチSIM
ドコモのスマホはほとんどの場合でナノSIMもしくはマルチSIMです。
auのSIMカードのサイズの呼び方
- au Nano IC Card 04:マルチSIM
- au Nano IC Card 04 (VoLTE):マルチSIM
- au Nano IC Card 04 LE:マルチSIM
auのスマホはマルチSIMをナノSIMを切り抜いて使います。
楽天モバイルはSIMカードを選ぶとマルチSIMが届きます。ソフトバンクはナノSIMとマイクロSIMのどちらかを選びます(ほとんど全ての人はナノSIMを選びます)。
SIMカード(物理SIM)とeSIMの違い
SIMには、SIMカード(物理SIM)とeSIMの2種類があります。
SIMカード(物理SIM)は、前述した「小さいICチップ」です。ICチップをスマホに挿入して、ICチップに書き込まれている契約者情報でスマホが使えるようになります。
eSIMは、ICチップがスマホに内蔵されています(取り外せません)。ネット経由でICチップの契約者情報を書き換えて、スマホが使えるようになります。eSIMを使うには、eSIM対応機種が必要です。
※ eSIM:Embedded SIM(組み込み式SIM)
配達が必要なのがSIMカード、配達が不要なのがeSIM
SIMカード(物理SIM)とeSIMは、契約者情報を読み取ってスマホが使えるようになります。用途は同じです。
SIMカードは事業者が情報を書き込んでから送ってきます。利用者は情報を書き換えられないので、他社に乗り換える場合は新しいSIMカードが必要です。
eSIMはネット経由で情報を書き換えられます。eSIMなら自宅で即日で他社に乗り換えられます。
eSIMのメリットとデメリット
eSIMのメリットは即日で他社に乗り換えられることです。
eSIMのデメリットは下記です。
- eSIMを提供していない格安SIMが割とある
- eSIM対応機種はまだ限られている
- eSIMの設定は少し難しい
- eSIMの再発行には手数料がかかる場合がある
ahamoとUQモバイルは長期間オンラインでeSIMの再発行不可だった
機種交換する場合はeSIMの再発行が必要ですが、eSIMを提供しているahamoとUQモバイルは、長期間オンラインでeSIMの再発行ができませんでした。
※ ahamoは1年間、UQモバイルは数ヶ月(4ヶ月くらい?)
格安SIMって何?
格安SIMは、料金が安いスマホのプラン
格安SIMは、料金が安いスマホプランの総称です。
格安SIMを使っていないとは、ドコモ/au/ソフトバンクの通常プランを契約している状態です。
料金が安いスマホプラン、ahamo、povo2.0、LINEMO、楽天モバイル、UQモバイル、ワイモバイル、IIJmio、OCNモバイルONEなど、全て格安SIMです。
※ 格安SIMはLTE対応タブレットやモバイルルーターでも使えるので、厳密にはスマホ限定ではないです (ほとんどの人はスマホで使います)
用語解説:MVNOって何?格安SIMとの関係は?
MVNO(エムブイエヌオー)とは、ドコモ/au/ソフトバンクの設備を借りてスマホサービスを提供している会社です。
IIJmio、OCNモバイルONE、mineoなどがMVNOです。
※ MVNO:Mobile Virtual Network Operator (仮想移動体通信事業者)
- ドコモの格安プラン:ahamo
- auの格安プラン:UQモバイル、povo2.0
- ソフトバンクの格安プラン:ワイモバイル、LINEMO
- 楽天モバイル
- MVNO:IIJmio、OCNモバイルONE、mineo、その他多数
ドコモ/au/ソフトバンクの格安プランをサブブランドと呼んだりもします。
MNOとはドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルなど、自前で通信設備を構築しているスマホ会社のことを言います。
格安SIMの種類
回線(電波)の種類が4つある:ドコモ/au/ソフトバンク/楽天回線
格安SIMにはドコモ回線、au回線、ソフトバンク回線、楽天回線があります。
ドコモ回線の格安SIMはドコモの電波、au回線はauの電波、ソフトバンク回線はソフトバンクの電波、楽天回線は楽天モバイルの電波を使っています。
格安SIMの中には、ドコモ/au/ソフトバンクの回線を選べるマルチキャリアの格安SIMもあります。
例:mineo(ドコモ/au/ソフトバンク)、IIJmio(ドコモ/au)、BIGLOBEモバイル(ドコモ/au)、nuroモバイル(ドコモ/au/ソフトバンク)
ドコモ/au/ソフトバンクのAndroidスマホは回線種類に注意
iPhoneを使っている場合は、どの回線でも気にしなくて良いです。
ドコモ/au/ソフトバンクのAndroidスマホを使っている場合は、回線の種類に気をつける必要があります。例えば、ドコモのAndroidスマホでau回線の格安SIMを使うと、電波が悪くなる可能性があります。
詳細は、【電波別】ドコモ・au・ソフトバンク・楽天の格安SIMの違いを参考にしてください。
音声通話機能の有無:電話をかけられるかどうか
格安SIMには、通話SIMとデータSIMの2種類があります。
通話SIM(音声SIM)は、070や080、090などの携帯番号を使って電話ができるタイプの格安SIMです。楽天モバイル、UQモバイル、ワイモバイル、ahamo、LINEMO、povo2.0は通話SIMのみを提供しています。
データSIMは、ネットは使えますが、携帯番号では電話ができないタイプの格安SIMです。通話SIMよりも月額料金が少しだけ安くなります。
スマホは通話SIM、モバイルルーターやLTE対応タブレットはデータSIMを使うのが一般的です。
※ モバイルルーターやLTE対応タブレットに通話SIMを入れる場合でもネットは使えます。
参考:格安SIMの通話SIMとデータSIMの違いは?携帯番号と緊急通報
SIMのタイプ:SIMカードとeSIM
格安SIMにもSIMカード(物理SIM)とeSIMがあります。ただし、eSIMを選べる格安SIMはまだ少ないです。
eSIMを選べる格安SIMのまとめ
- 楽天モバイル:通話SIM
- ahamo:通話SIM
- povo2.0:通話SIM
- LINEMO:通話SIM
- UQモバイル:通話SIM
- ワイモバイル:通話SIM
- IIJmio:通話SIM(au回線)とデータSIM(ドコモ回線)、eSIMの再発行手数料が220円
- mineo:通話SIM(au回線)とデータSIM(au回線)、eSIMの再発行手数料が440円
- 日本通信SIM:通話SIM、eSIMの再発行手数料が1100円
- LinksMate:通話SIMとデータSIM、eSIMの再発行手数料が550円
SIMのサイズ
eSIMにはSIMのサイズはありません。eSIMはスマホ内部の基盤に張り付いています。
SIMカードは、標準SIM、マイクロSIM、ナノSIMの3つのサイズがあります。(マルチSIMなら全てのサイズに対応します)
昔はマイクロSIMのスマホもありましたが、今はほぼ全てのスマホはナノSIMです。
SIMカードのサイズはナノSIM、またはマルチSIMを選べば大丈夫です。申し込む時に選択肢がない場合は、マルチSIMが来ます。
格安SIMはなぜ安い?
今までスマホ代が月5000円〜7000円くらいかかっていたが、格安SIMにすると月1000円くらいに節約できます。
多くの人が疑問に思うことは
「なぜ、こんなに安くなるの?」
理由① 大手キャリアがぼったくっているだけ
※ 大手キャリア = ドコモ/au/ソフトバンク
格安SIMが安すぎるのではなく、大手キャリアが高いだけです。そのおかげで大手キャリアは毎年巨額の利益を出しています。
ドコモ/au/ソフトバンクは高収入企業です。3社で実質的に談合化して、スマホの料金をあまり下げずに、大きな利益を上げています。
格安SIMは主にこの利益を削ることで、大幅に安い月額料金を実現させています。
理由② サポートが少ない
サポートはお金がかかります。特に店舗でサポートするのは家賃やら給料やらで相当なコストがかかります。
大手キャリアが高いのは単純に料金をぼっているのもありますが、全国各地に数千のキャリアショップがあるので、その運営コストも莫大なものになるからです。
格安SIMのサポートは貧弱です。当てにしないほうが良いです。何か問題があった場合、自分でネットで調べられる人が格安SIMに向いています。
格安SIMの中にも店舗を構えているところがありますが、新規申し込みや機種変くらいしか対応しません。スマホの調子が悪くなっても、故障扱いで有料修理になるくらいです。
格安SIMのデメリットは?格安スマホはやめとけは本当か使って解説
格安SIMのメリットとデメリットは必ず確認してください。ここさえ押さえておけば、格安SIMにして後悔してしまうことはほぼなくなります。
毎年キャリアショップで何かしらの世話になっている場合は、諦めて大手キャリアを使い続けるのが良いかもしれません。
理由③ 速度が遅い?
安かろう悪かろうで、安くするために格安SIMの速度が遅くなるというのは昔の話です。今では料金が安くても速い格安SIMが結構あります。
大手キャリアと同じくらい速い格安SIM:UQモバイル、ワイモバイル、ahamo、LINEMO、povo2.0
電波が悪い場所でなければ速い格安SIM:楽天モバイル
2023年1月版の格安SIMの速度ランキング
速い | |
普通 |
|
遅い | |
昔と比べて格安SIMの速度は全体的に改善していますが、速度の遅さを心配する場合は、速い格安SIMを選べば大丈夫です。
格安SIMのまとめ
格安SIMのメリットはお金をたくさん節約できることですが、デメリットも存在します。
ただし、格安SIMのデメリットをちゃんと把握しておけば、9割の人が格安SIMで十分満足出来る結果になります。
格安SIMの評判調査(約700人):5年連続で満足度90%以上
「格安SIMはちょっと難しそう、面倒くさそう、よくわからない・・・・」
格安SIMは自分で全て調べます。最近は格安SIMでも店舗があるところもありますが、そこまで当てになりません。自分に合わない格安SIMを選ばないためにも、自分でちゃんと調べる必要があります。
最初いろいろ調べて時間を使ってしまいますが、それさえ乗り越えれば、大手キャリアよりも段違いで月額料金が安くなるので、毎年5万円くらい節約できます。
格安SIMの管理人の比較では、格安SIMや格安スマホに関するいろいろな情報を掲載しているので、格安SIMを検討する際に参考にしてみてください。
コメントを書き込む(口コミ11件)
更新
1年5ヶ月ぶりに更新しました。大手キャリアの格安プランやeSIMなどの増加などを踏まえて、結構書き換えました。
こちらのサイトは 格安SIM という単語が知られる様になった頃から運営されているので、広い範囲でドコモ、ソフトバンク、au こちらのキャリアより安く携帯(スマホ)を使いたいという方が参考にしたら良いと思います。
楽天モバイルがMNOになり広く安い格安SIMのplプランが登場したら良いのでは?と言う事で良いのではないでしょうか。
確かその様な内容の記述があったかと思います(無かったらすみません)
色々な格安SIMの評価をしているサイトが有りますが、私はこちらを参考にすることが多いです。
参考にしてくれてありがとうございます!
目的がスマホの料金を安くすることなので、MVNOだけにこだわる必要はないと思っています。(どっかにポツポツと書いている気がしますが、書いた本人も忘れてたりです)
私は安くて良いプランなら、楽天MNOでもワイモバイルでもFUJI WiFiでも格安SIMの仲間入りにしちゃいます。
「格安SIM=MVNO」ではなく、「格安SIM=スマホの料金が安くなるSIM」と言う形で修正する予定です。ただ、他にも修正したり追加したりする記事が相当たくさんあるので、時間ができたら修正みたいな感じになりそうです。
やべーサイトだな。
楽天モバイルはMNOなのでは?格安SIMのカテゴリーには入らないと思いますが?都合の悪いコメントは削除ですか?1年目は無料でも2年目からは2980円~なら安くは無いですよね、格安SIMならもっと安いプランあるし。
古い記事に文句言っても・・・
落ち着いたら更新されると思いますよ
大手3キャリア(D・a・S)以外が 格安sim
という考えの方が多いと思います
YモバイルはMNOなので格安simではないと言えますが、
一般的には格安sim扱いなので楽天もそういう事でしょう
落ち着いた頃では被害者が増えてますよ、新型コロナのように。楽天はもう自主回線で通信する事を前提としているのだから、カテゴリー的にアウトでしよ。騙してるのと同じだと思うし、誰もその事に触れないのはおかしいと思います。コメント書いてるのブログ主じゃないの?SIM30枚以上契約してるなら、自演も簡単だよね。
旧い情報は「当時」の情報であって、だから更新日時が記載されているのです
他の記事の事を書いてるのであれば、被害とは何でしょう?
むしろ楽天を大手3キャリアと同等に扱うのは無理がありませんか?
MVNO各社より要注意案件なのに、無責任に勧めるサイトや動画よりよほど親切だと思いますが
自分がやってると他人を疑うやつですね 分かります
格安SIMではないのに更新される記事が楽天ばかりだとミスリードして契約してガッカリする被害者が続出して、楽天のブランドイメージも損なわれるのではないですか?
格安SIMの看板掲げてブログを書くなら楽天の記事は1行程度に留めておくのが無難なのでは?
3キャリアの値段と比べれば楽天も十分に格安simだと思いますけどね…
MNOだから格安simじゃない、MVNOだから格安simと言うのも短絡過ぎません?
softbankのB41はWCPからのMVNOですが、softbankを格安simとは誰も言わんでしょ。
今の楽天は無料だから良いのであって、金払ってまで使うものじゃない。今使ってる人も有料になったら殆どの人が解約するだろ。2ちゃんねるならスレチと言われるレベル。