格安SIMを比較する上で重要なのは実際に出る通信速度です。
ドコモ、au、ソフトバンクの実際の速度は平均30Mbps〜50Mbpsくらいです。
それに対して格安SIMの実際の速度は、ざっくり言うと平日の昼は0.4Mbps、平日の朝と夕方以降から22時まで1.5Mbps〜3Mbps、それ以外の時間帯が20Mbps程度です。
スマホを使っている人が少ない時間帯は、格安SIMでも大手キャリアと同じくらい速度が出たりしますが、多くの人が使っている時間帯だと大手キャリアより速度が低下します。
まず最初に格安SIMの通信速度に問題があるかを説明した後に、格安SIMごとの実際に出る通信速度を簡単に紹介します。
最後にWebサイトの閲覧や動画の視聴、アプリの利用などで必要な通信速度について解説します。
目次
普通に使う分には格安SIMの通信速度でも大丈夫(平日昼12時以外)
格安SIMは大手キャリアより通信速度が遅いですが、ほとんどの場合で問題ではありません。
と言うのも、スマホを使うのに超速い速度は必要ないからです。
例えば、通信速度の計測で30Mbps出ても、Twitterの読み込み速度は1Mbps〜2Mbps程度です。
スピテスで30Mbps出ようが2Mbps出ようが、Twitterの体感値は変わりません。
利用用途によりますが、だいたい1.5Mbpsくらい出ていればスマホは普通に使えます。1Mbpsだと画像の読み込みが少し遅れる場合もありますが、細かいことを言わなければ許容範囲です。
UQモバイル、ワイモバイル、楽天モバイルの1Mbpsの違いを徹底レビュー
大抵の格安SIMはほとんどの時間帯で1.5Mbpsくらいは出ています。
このため多くの人にとって格安SIMで通信速度が低下するデメリットよりも、格安SIMで月額料金が安くなるメリットの方が大幅に上回ります。
平日の昼はほとんど全ての格安SIMが問題を抱える
ほとんどの場合で問題ないと言いましたが、平日昼12時台はスマホを使う人が極端に集中するので、格安SIMの通信速度がかなり低下します。
平日の昼の時間帯は、WebサイトやTwitterだと画像の読み込みがそこそこ遅くなったりします。
ゲームはできますが、格安SIMの中で遅い格安SIMだと、読み込みが遅くなったり、タイムアウトする場合があります。
多少使えれば良いくらいなら大丈夫ですが、快適に使いたい場合は選択肢が少なくなります。
平日の昼でも絶対に快適にスマホを使いたい場合は、大手キャリアを使った方が良い気もしますが、格安SIMの中ではUQ mobileとワイモバイルなら、平日の昼でも速度低下せずに快適に使えます。
速度を最重視するのも良いですが、実際にそこまでの速度が必要ない人も多いです。自分の使い方に合う格安SIMを探すのがおすすめです。
だけど速いに越したことない、格安SIMの速度ランキング
格安SIMの管理人は格安SIMを30枚以上契約して、実際の通信速度を毎日計測しています。その結果、速度が出やすい格安SIMは下記です。
2021年1月版の格安SIM/ドコモ/ポケットWiFiの速度ランキング
速い | 1位 UQ mobile、ドコモ本家、ワイモバイル 2位 楽天モバイルのUN-LIMIT、WiMAX2+、FUJI WiFiのソフトバンク回線 3位 BIGLOBEモバイルのタイプA、LINEモバイルのソフトバンク回線 4位 OCNモバイルONEの新コース、IIJmioのタイプA、BIGLOBEモバイルのタイプD、FUJI WiFiのドコモ回線とau回線、日本通信SIM(暫定順位) |
普通 | 5位 LIBMO、エキサイトモバイル、IIJmioのタイプD、LinksMate、イオンモバイルのタイプ1のドコモ回線、イオンモバイルのタイプ1のau回線、イオンモバイルのタイプ2のドコモ回線、QTモバイルのDタイプ |
比較的遅い | 6位 mineoのドコモプラン、mineoのauプラン、mineoのソフトバンクプラン、OCNモバイルONEの旧コース |
遅い | 7位 LINEモバイルのドコモ回線、LINEモバイルのau回線 |
速度が出やすい格安SIMは時期により変動する場合があります。格安SIMの速度ランキングの記録に、過去の速度ランキングを掲載しています。
速度を重視する場合は比較的速い以上の格安SIMを選ぶことをおすすめします。
データをたくさん使う場合は、通信速度はかなり重要です。データをあまり使わない場合は、速度はそこまで重要ではないので普通レベルでも十分です。
少し遅い以下だと、速度に何かしらの大きな支障があります。
利用用途によって必要な通信速度
下記から利用用途ごとに必要な通信速度について解説します。
豆知識
1Mbps = 1000kbps (通信速度)
1MB = 1024KB (データ量、1MB=1000KBにしても誰も気にしない)
Webサイトの閲覧に必要な通信速度は1Mbps〜3Mbps(最低0.7Mbps)
スマホ
・最低限:0.7Mbps (少しストレス)
・普通:1.0Mbps
・快適:1.5Mbps
パソコン
・最低限:1.0Mbps
・普通:2.0Mbps
・快適:3.0Mbps
Webサイトの閲覧なら、スマホだと1.5Mbpsでも50Mbpsでも体感差はほとんどなくなります。
YouTubeに必要な通信速度は0.5Mbps〜1.8Mbps(最低0.3Mbps)
スマホ
・最低限:0.3Mbps (画質がそこそこ悪い)
・普通:0.6Mbps
・高画質:0.8Mbps
パソコン
・最低限:0.6Mbps
・普通:0.8Mbps
・高画質:1.8Mbps
YouTubeは速度は結構遅くても大丈夫です。超高画質だと速度が3Mbpsくらい必要ですが、超高画質だとギガをたくさん使うので無視です。
その他の動画:ニコニコ動画、AmebaTV、Amazonプライムビデオ、Hulu、Netflix
その他の動画を見る場合、スマホで見るなら1Mbpsくらい出れば普通画質で再生できます。0.5Mbpsだと再生途中で止まったり、読み込みに少し時間がかかる場合があります。
パソコンやネット対応テレビで見る場合は1.5Mbps程度は必要です。
高画質で見る場合
その他の動画を高画質で見る場合、スマホだと1.5Mbps、パソコンやネット対応テレビだと3Mbpsくらい必要です。
パソコンやネット対応テレビの最高画質だと、10Mbps〜20Mbpsくらい必要ですが、1時間で5GBくらいギガを消費します。
アプリのダウンロードやアップデートに必要な速度は1Mbps以上
家にWiFiがあれば、普通はWiFiでアプリをダウンロードしたりアップデートするので、気にしなくていいです。
家にWiFiがない場合や、外でアプリをダウロードしたりアップロードする場合は最低1Mbps以上はほしいです。
平均的なアプリのでデータ容量:50MB
・1Mbpsでダウンロード:6分40秒
・3Mbpsでダウンロード:2分13秒
・5Mbpsでダウンロード:1分20秒
・30Mbpsでダウンロード:13秒
格安SIMの中にはアプリのダウンロード速度を制限している格安SIMもあるので、下記を確認することを強くおすすめします。
スマホやパソコンのOSをアップデートするのに必要な速度
OSをアップデートする場合は、数GBのデータ容量があったりするので、5Mbpsくらいはほしいです。
1Mbpsでも放置しておけば、数時間後にダウンロードできたりですが・・。
ゲームアプリに必要な速度は0.3Mbps〜1Mbps
スマホでゲームをする場合、0.3Mbps〜1Mbpsくらいあれば、普通に遊べます。
ただ、ゲームを開始するときや、ゲーム途中で大きな更新データ(数十MB以上)のダウンロードが必要な場合があります。
大容量の更新データのダウンロードが必要になった場合は、3Mbpsくらいあると普通にダウンロードできる感じです。
スピードテストアプリは絶対視しないほうが良い理由と対策
スマホのスピードテストアプリで速度計測ができますが、絶対視しないほうが良いです。
というのも、通常のスピテスアプリでで計測できるのは1つの項目だけです。
格安SIMはトラフィックコントロールで利用用途ごとに速度を制限していたりするので、1つの利用用途だけ計測しても十分ではないです。
曜日や時間帯、時期によっても速度は大きく変わる場合があります。
そこで下記のサイトで複数項目で速度計測を行い、24時間速度計測を行っているので参考にしてみてください。
※ 複数項目を計測できるスピテスアプリもありますが、計測が極端なので実用性に欠けます
格安SIMで本当に必要な通信速度の話のまとめ
大抵の格安SIMは、普通の人にとって問題ない通信速度が出ます。
大手キャリアのように50Mbpsとか出なくても、数Mbpもあれば普通の使い方なら体感差なくスマホが使えます。
ただ、適当に格安SIMを選ぶと、格安SIMの中でも遅い格安SIMを選んで失敗する場合もあります。
このサイトで後悔しない格安SIM選びができれば幸いです。
この記事に関する口コミやコメントをする
素晴らしい記事、いつもありがとうございます。もう5年くらい、このサイトをチェックしまくってます。
大変なまとめ作業、感謝致します。
このサイトを見て、4回以上の乗り換え、そのたびにお得に動けております!!
記事が参考になって良かったです。今は、古い記事を一生懸命修正している最中です。。頑張っても、2ヶ月くらいかかりそうです(泣
凄いです!!お疲れさまでした。以前、SIMでパソコン通信をしたくて管理人さんの上げてくれた膨大な記事を隅々まで読み、契約をした事がありましたが、今回のは更に分かり易くて素晴らしい記事です。
当時はエキサイトを契約しましたが、パソコンには重く駄目でした。
今は、楽天リミットをお試しで使っていますが、パソコンでも支障なく使えます。ADSLしかしらないのでそれと比べると同じ位のスピードです。Windows 10のアップデートも出来ています。
楽天は契約内容でさえ、突然コロッと変えそうで、お試しだけにするつもりなのに…結構、重宝してしまい悩ましい状況です。
普通の格安SIMでパソコンを使うといろいろありますね・・。楽天モバイルだと楽天回線エリアだと30〜40Mbpsくらい出そうなので、かなり使えそうです。
良い感じなら、このまま楽天モバイルUN-LIMITに永住しても良いかもです。。
参考になります。データ量が半端ないですね。
ところで為替のチャートなどを見る場合、リアルタイムで表示するためには反応速度・安定性が重要になるのでしょうか?昼過ぎにチャートが固まる時があります。(LINEモバイルのソフトバンク回線・平日)
チャートのリアルタイム更新でも反応速度と安定性は重要になると思います。悪いと通信が途切れている感じなので、固まります。
ただ、LINEモバイルは特殊なトラフィックコントロールをしているので、それが原因で固まるかもです。もしくは単に速度が遅いだけかもしれません。(LINEモバイルは格安SIMの中でも速度はかなり下の方なので・・
情報量が多く、ためになりました。
多くのサイトが、偏っていて結論ありき(特定の会社を勧めてくる)の中、検証を細かくされていてかつ、万人に共通してオススメするものではないと説明されていて全くその通りだと感じました。
多くの人は答えが提示されていることで安心するので、アフィリエイトブログが人気になってしまうのは仕方がない気もしますが、こちらのような検証型のサイトも伸びたらよいのにといつも思っております。
応援してます!
応援ありがとうございます!
そうなんですよね、人それぞれの使い方で一番合っている格安SIMが分かれてくるんですよね・・。
自分にあまり合わない格安SIMを選んでも、格安SIMなので、そんな大ごとにはなりませんが、できれば自分に合う格安SIMを使ってもらいたいなと思いながらサイトを作っています。
誰にとっても最高の格安SIMがあれば楽なんですけど、そんな万能な格安SIMもなくです。
うちのサイトはGoogleやYahooなどの検索に表示されずらくなって、アクセスが落ち込み、サイト運営に苦戦していますが何とか生き延びたいですー。